医師国家試験 第119回 問193
193 / 400
75歳の男性。転びやすさを主訴に来院した。 現病歴 : 3年前から、就寝中に大きな声で寝言を言ったり、手足をバタバタ動か したりしていることに妻が気付いていた。同時期から高度な便秘を自覚するように なった。1年前から、物忘れが多くなり、日付や予定を何度も妻に確認するように なった。同時期から、1壁の模様や汚れを見て、虫が這っていると言って殺虫剤を 噴霧するようになった。2入浴はひとりで可能で、3尿失禁はないが、日によって は、妻が話しかけても反応が鈍く、友人に会っても4あいさつをしなくなった。ま た、5自分が無力だと考えるようになった。1か月前からは、動作が遅くなり、転 びやすくなったため心配した家族に付き添われて受診した。 既往歴 : 60歳から高血圧症で降圧薬を服用している。 生活歴 : 70歳の妻と2人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。 家族歴 : 父は脳梗塞で70歳時に死亡。母は胃癌で65歳時に死亡。 現 症 : 意識は清明。身長170cm、体重65kg。体温36.5°C。脈拍68/分、整。 血圧136/82 mmHg。呼吸数16/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平 坦、軟で、肝・脾を触知しない。改訂長谷川式簡易知能評価スケール16点(30点 満点)、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉19点(30点満点)。脳神経に異常 を認めない。四肢に筋力低下は認めない。四肢に軽度の筋強剛を認める。腱反射は 正常で、Babinski徴候は陰性。歩行はやや前傾姿勢で、歩幅は小刻みである。 下線部のうち、高齢者機能評価簡易版〈CGA7〉の内容に含まれないのはどれか。
正解と解説
表示する
1
高齢者機能評価簡易版〈CGA7〉は、意欲、認知機能、手段的ADL、基本的ADL(入浴と排泄)、情緒・気分の項目から構成されます。入浴の自立、尿失禁の有無、あいさつをしなくなったという意欲・社会性の低下、「自分が無力だ」という抑うつを示す発言はいずれも評価項目に対応しますが、幻視の有無は含まれません。