医師国家試験 第113回 問188
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62歳の男性。血便を主訴に来院した。 現病歴 : 本日夕食後に多量の暗赤色の便が出現し、ふらつきを自覚したため救急 外来を受診した。特に腹痛や下痢を自覚していない。 既往歴 : 30年前から高血圧症と糖尿病で内服治療中。10年前から心房細動に対 してワルファリンを処方されている。最近、処方薬の増量や変更はない。 生活歴 : 妻と 人暮らし。喫煙は50歳まで20本/日を20年間。飲酒はビール 350mL/日。 家族歴 : 父親が脳梗塞。母親が大腸癌。 現 症 : 意識は清明。身長169cm、体重70kg。体温36.7°C。脈拍88/分、不 整。血圧114/78mmHg。呼吸数18/分。SpO 96% room air 。眼瞼結膜は貧血様 だが、眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平 坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音はやや亢進している。直腸指診で暗赤色の 便の付着を認める。四肢に軽度の冷汗を認める。 検査所見 : 血液所見:赤血球299万、Hb9.7g/dL、Ht32%、白血球12,000、 血小板21万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.6g/dL、総ビリ ルビン0.9mg/dL、AST28U/L、ALT22U/L、LD277U/L 基準176〜353 、 γ-GTP41U/L 基準 〜50 、アミラーゼ80U/L 基準37〜160 、尿素窒素18 mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、尿酸6.7mg/dL、血糖128mg/dL、Na140 mEq/L、K4.5mEq/L、Cl100mEq/L。CRP1.9mg/dL。腹部単純CT 別冊No. 10A 及び腹部造影CT 別冊No. 10B、C を別に示す。 別 冊 No. 10 A〜C 最も考えられるのはどれか。


正解と解説
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大腸憩室症
腹痛や下痢を伴わず突然に多量の暗赤色便が出現し、造影CTで大腸壁に多発する憩室を認めることから大腸憩室出血が最も考えられます。憩室の穿通枝動脈が破綻して出血するため、痛みを伴わない大量出血となるのが特徴で、抗凝固薬の内服は危険因子です。虚血性腸炎や潰瘍性大腸炎では腹痛や下痢を伴い、腸管出血性大腸菌感染症では発熱や強い腹痛を伴います。