医師国家試験 第113回 問189
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その後の経過 : 入院後、翌朝までに赤血球液-LR 単位の輸血を行ったが、Hb 値は8.2g/dLで血便が持続している。下部消化管内視鏡検査を行ったが多量の凝 血塊のため止血術を実施できなかった。 62歳の男性。血便を主訴に来院した。 現病歴 : 本日夕食後に多量の暗赤色の便が出現し、ふらつきを自覚したため救急 外来を受診した。特に腹痛や下痢を自覚していない。 既往歴 : 30年前から高血圧症と糖尿病で内服治療中。10年前から心房細動に対 してワルファリンを処方されている。最近、処方薬の増量や変更はない。 生活歴 : 妻と 人暮らし。喫煙は50歳まで20本/日を20年間。飲酒はビール 350mL/日。 家族歴 : 父親が脳梗塞。母親が大腸癌。 現 症 : 意識は清明。身長169cm、体重70kg。体温36.7°C。脈拍88/分、不 整。血圧114/78mmHg。呼吸数18/分。SpO 96% room air 。眼瞼結膜は貧血様 だが、眼球結膜に黄染を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平 坦、軟で、肝・脾を触知しない。腸雑音はやや亢進している。直腸指診で暗赤色の 便の付着を認める。四肢に軽度の冷汗を認める。 検査所見 : 血液所見:赤血球299万、Hb9.7g/dL、Ht32%、白血球12,000、 血小板21万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.6g/dL、総ビリ ルビン0.9mg/dL、AST28U/L、ALT22U/L、LD277U/L 基準176〜353 、 γ-GTP41U/L 基準 〜50 、アミラーゼ80U/L 基準37〜160 、尿素窒素18 mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、尿酸6.7mg/dL、血糖128mg/dL、Na140 mEq/L、K4.5mEq/L、Cl100mEq/L。CRP1.9mg/dL。腹部単純CT 別冊No. 10A 及び腹部造影CT 別冊No. 10B、C を別に示す。 別 冊 No. 10 A〜C この時点で考慮すべきなのはどれか。つ選べ。


正解と解説
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腸管切除術 / 動脈塞栓術
輸血を行っても貧血が改善せず血便が持続し、内視鏡的止血術も凝血塊のため実施できない状況です。次の手段としては血管造影で責任血管を同定して行う動脈塞栓術が有効で、これでも止血できない場合や再出血を繰り返す場合には出血部位を含めた腸管切除術を考慮します。血栓溶解療法は出血を助長し、血漿交換や高圧酸素療法はこの病態の治療にはなりません。