司法書士試験 (多肢択一式) 2020年度 午前 第3問
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司法権に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの組 合せは,後記1から5までのうち,どれか。 ア 政党が党員に対してした除名処分は,当該政党の自治的措置に委ねられるものであ るから,その有効性について裁判所が審理判断することは許されない。 イ 大学における単位の授与(認定)行為は,当該大学の自主的,自律的な判断に委ねら れるものであるが,それが一般市民法秩序と直接の関係を有することを肯認するに足 りる特段の事情がある場合には,裁判所の司法審査の対象となる。 ウ 特定の者が宗教法人である宗教団体の宗教活動上の地位にあるか否かを判断するに つき,当該宗教団体の教義ないし信仰の内容に立ち入って審理,判断することが必要 不可欠である場合には,宗教上の教義ないし信仰の内容に関わる事項についても裁判 所の審判権が及ぶ。 エ 国会議員は,立法に関しては,国民全体に対する政治的責任を負うにとどまり,個 別の国民の権利に対応した法的義務を負うものではないから,国会議員の立法行為が 違法の評価を受けるか否かについて裁判所が審理判断することは許されない。 オ 国会議員の資格に関する争訟については,憲法上,その議員が属する議院が裁判を する旨の規定があることから,裁判所の審判権は及ばない。
正解と解説
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イオ
正しいのはイとオ。イは、大学の単位授与行為は一般市民法秩序と直接の関係を有する特段の事情がない限り司法審査の対象とならないとした判例の趣旨に合致する。オは、議員の資格争訟の裁判は各議院が行う旨を憲法自身が定めており、司法権の限界として裁判所の審判権が及ばない。アは政党の内部処分でも一般市民法秩序と直接関係する場合には手続の適否等の限度で審査が及び、ウは教義や信仰の内容に立ち入らなければ判断できない争いは法律上の争訟に当たらず審判権が及ばず、エは国会議員の立法行為が国家賠償法上違法となる余地を判例が認めているので、いずれも誤り。