保育士試験(筆記) 2020年後期 社会的養護 問9
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次の【事例】を読んで、【設問】に答えなさい。 【事例】 児童養護施設に勤務するJ保育士(25歳、男性)は、実父からの激しい身体的虐待が原因で入所 したK君(17歳、男児)を担当している。ある日、職員不在の場面でK君が同じ施設に入所している 同室のL君(16歳、男児)の携帯電話を無理矢理に取り上げ、使い始めた。取り返そうとしたL君 に対して押し倒し、3回蹴飛ばした。L君は悲痛な表情でJ保育士に事情を伝えに来た。すぐにJ保 育士はK君とK君の自室で2人で話をすることにした。J保育士の注意に対してK君は悪びれる様子 もなく、「あいつ、うざいんだよ。職員に言いつけやがって。今度殺してやる。」と話した。日頃から 他児に対して暴力を振るうことが多かったK君に対してJ保育士は腹を立て、K君の胸ぐらをつか み、「自分がしていることを分かっているのか。反省しろ。」と怒鳴った。その後、罰としてK君にそ の日の夕食を与えないこととした。 【設問】 J保育士のこの対応の説明として、適切な記述の組み合わせを一つ選びなさい。 A 「民法」により親権者の懲戒権は認められており、時には子どもの行動を正すために、胸ぐらを つかみ、怒鳴ったり、食事を与えない程度であればしつけとして認められている。 B K君の行動は実父からの虐待が要因として考えられるため、J保育士のこうした対応は暴力を肯 定することにつながるとともに、フラッシュバックを生じさせる可能性がある。 C K君の行動は実父からの虐待が要因として考えられるため、J保育士はK君の暴力を肯定するべ きであった。 D J保育士のこの対応は、被措置児童等虐待にあたる可能性があるため、K君を含めこの状況を発 見した者は児童相談所等に通告することとされている。 (組み合わせ)
正解と解説
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B D
K君の行動は実父からの虐待体験が背景にあると考えられ、J保育士が胸ぐらをつかみ怒鳴りつけ食事を与えないといった対応をとることは暴力を肯定するメッセージとなり、フラッシュバックを誘発するおそれがある(B)。また、このような対応は被措置児童等虐待に該当しうるものであり、発見した者は児童相談所等への通告義務を負う(D)ため、この二つが適切な組み合わせとなる。民法上の懲戒権は体罰を正当化する根拠にはならずAは誤りで、暴力を肯定すべきとするCも援助として不適切。