一般問題
医師国家試験 第109回 問499
499 / 500
58歳の男性。胸痛を主訴に来院した。1週前、プールで水泳中に締め付けられ るような胸痛を初めて自覚した。痛みは数分で消失した。昨日の夕食後に同様の強 い症状が出現し、約1時間で改善したためそのまま入眠した。今朝になって心配し た家族に連れられて受診した。喫煙は20本/日を38年間。糖尿病にて食事指導と 運動指導とを受けている。意識は清明。身長160cm、体重59kg。体温36.3°C。 脈拍96/分、整。血圧150/84mmHg。呼吸数16/分。SpO 98%(room air)。眼瞼 結膜に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めな い。血液所見:赤血球430万、Hb14.0g/dL、Ht36%、白血球6,200、血小板22 万。血液生化学所見:心筋トロポニンT陽性、CK239IU/L(基準30〜140)、CK-MB 23IU/L(基準20以下)。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図(別冊 No.31A)と冠動脈造影像(別冊No.31B、C)とを別に示す。 治療として適切なのはどれか。3つ選べ。
正解と解説
表示する
正解 a, b, c
硝酸薬投与 / 冠動脈バイパス術 / ヘパリンの持続静注
安静時にも遷延する胸痛があり、心筋トロポニンTとCK-MBが上昇していることから急性冠症候群と診断されます。まず硝酸薬で心筋虚血を軽減し、ヘパリンの持続静注で血栓の進展を防ぎます。冠動脈造影で左冠動脈主幹部を含む重症病変が示されており、経皮的冠動脈形成術より冠動脈バイパス術が適応となります。t-PAの静注は冠動脈造影で病変が明らかになった本例では選択されません。