薬剤師国家試験 第105回 問181
181 / 345
光に対して不安定な薬物Aを含有するフィルムコーティング錠に含まれる添加 剤を以下に示す。添加剤の種類や量を変更したときに起こり得る錠剤特性の変化に 関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 有効成分 薬物A 乳糖、トウモロコシデンプン、カルメロースカルシウム、 添加剤(素錠中) ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム 添加剤(コーティ ヒプロメロース、マクロゴール 6000、酸化チタン ング剤中)
正解と解説
表示する
カルメロースカルシウムをカルメロースナトリウムに変更すると、錠剤は崩壊しにくくなる。 / ヒドロキシプロピルセルロースの配合量を相対的に減らすと、素錠の硬度は下がりやすくなる。
カルメロースカルシウムは架橋構造を持つ水不溶性の崩壊剤であり吸水すると大きく膨潤して錠剤を崩壊させるのに対し、カルメロースナトリウムは水溶性で吸水するとゲル状になり水の浸透を妨げる(ゲルブロッキング)ため、置き換えると錠剤はむしろ崩壊しにくくなり選択肢1は正しい。ヒドロキシプロピルセルロースは結合剤として顆粒相互の結合力を担っており、その配合量を相対的に減らすと結合力が弱まり素錠の硬度は低下しやすくなるため選択肢2も正しい。ステアリン酸マグネシウムは滑沢剤としてキャッピングなどの打錠障害を防止する役割を持つため、配合量を減らすとむしろキャッピングは起こりやすくなり選択肢3は誤りである。腸溶性のヒプロメロースフタル酸エステルは胃液を模した第1液には溶解しないが腸液を模した第2液では溶解するため崩壊試験第2液中でも薬物Aは溶出し、酸化チタンは光を散乱・遮蔽して主薬を保護する遮光剤としての役割も担うため、これを除くと光に不安定な薬物Aの安定性は低下するため、選択肢4・5も誤りである。