実務
薬剤師国家試験 第105回 問200
200 / 345
75 歳女性。肝臓がんの疑いで外来通院中。今回、超音波検査で結節性病変 を認めたため、精査目的で入院し、造影剤を用いた画像検査を行うことになった。 ヨード造影剤にアレルギーがあるため、新しく採用となった超常磁性酸化鉄製剤で あるフェルカルボトラン(注)を用いて画像を撮影することになった。図は肝臓にお けるフェルカルボトラン投与前後の画像を模式的に示す。 (注) フェルカルボトラン:細粒子化した酸化鉄(Fe O )をデキストランやその 2 3 誘導体などでコーティングしてコロイド化したもの。 投与前の画像 投与後の画像 投与 肝臓 肝臓 肝臓における作用機序:本剤は投与後、肝臓内ではクッパー細胞に取り込まれ、 色の濃い画像が得られる。肝腫瘍組織ではクッパー細胞が欠如しているため、色の 薄い画像が得られる。図中では、信号強度の強い方が黒く表されている。 この患者を担当する研修医から、薬剤部の DI(医薬品情報)担当者に、この薬 剤についての質問があった。DI 担当者の説明として、適切なのはどれか。2つ選 べ。
正解と解説
表示する
正解 1, 3
ヘモクロマトーシス等の鉄過剰症の患者には禁忌である。 / MRI(magnetic resonance imaging)において使用する薬剤である。
フェルカルボトランは超常磁性酸化鉄を成分とするMRI用の肝特異性造影剤であり、正常肝ではクッパー細胞に取り込まれる性質を利用して肝腫瘍組織とのコントラストを得る。体内の鉄負荷がさらに増える鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)の患者には禁忌となるが、ビグアナイド系薬剤との併用禁忌はヨード造影剤に関する注意事項であり本剤には該当しない。