司法書士試験 (多肢択一式) 2022年度 午後 第20問
55 / 70
不動産登記の申請に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せ は、後記1から5までのうち、どれか。 ア 司法書士Aが、法人Bの唯一の代表者Cから法人Bを申請人とする登記申請の委任 を受けた後、Cが法人Bの代表者を辞任し、新たに代表者Dが就任した場合には、A は、Dから改めて当該登記申請の委任を受けなければ、法人Bを代理して当該登記申 請をすることができない。 イ Aに相続人のあることが明らかでないため相続財産管理人が選任された場合には、 当該相続財産管理人は、Aが所有権の登記名義人である不動産について「A」から「亡 A相続財産」への所有権の移転の登記を申請することができる。 ウ 成年後見人Aが、成年被後見人Bが所有権の登記名義人であり、Bの居住の用に供 しない建物をCとの間で売買した場合において、当該売買を原因とする所有権の移転 の登記を申請するときは、当該売買につき家庭裁判所の許可を得たことを証する情報 を提供することを要しない。 エ 不動産の遺贈がされた場合において、遺言執行者があるときは、遺贈を受けた者 は、遺言執行者と共同して、遺贈を原因とする当該不動産の所有権の移転の登記を申 請することができる。 オ 令和4年1月1日に遺産の分割の方法の指定としてAの遺産に属する甲不動産を共 同相続人の1人であるBに承継させる旨の遺言がされ、その後にAが死亡した場合に は、当該遺言に係る遺言執行者は、単独で、甲不動産について、AからBへの相続を 原因とする所有権の移転の登記を申請することができる。
正解と解説
表示する
アイ
アは、法人に対してされた登記申請の委任は代表者の交代によっては効力を失わないため、新たな代表者から改めて委任を受ける必要はなく誤り。イも、相続人不存在の場合の相続財産は法人となるにとどまり同一性を失わないから、「A」から「亡A相続財産」への登記は所有権の移転の登記ではなく登記名義人の氏名等の変更の登記によるべきであり誤りである。ウの居住用でない不動産の処分に家庭裁判所の許可を要しないこと、エの遺言執行者と受遺者による共同申請、オの特定財産承継遺言に基づく遺言執行者の単独申請は、いずれも正しい。