医師国家試験 第113回 問154
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72歳の女性。下腹部痛と血便のため救急外来を受診した。本日就寝前に急激な 下腹部痛と下痢が出現した。数回の下痢に続いて鮮紅色の血便が出現したため受診 した。20年前から糖尿病と高血圧症で自宅近くの診療所に通院している。意識は 清明。体温37.2°C。脈拍96/分、整。血圧142/92mmHg。呼吸数20/分。SpO 96% room air 。腹部は平坦で、左下腹部に自発痛と圧痛を認める。筋性防御を認 めない。血液所見:赤血球380万、Hb11.4g/dL、Ht39%、白血球11,200 桿状 核好中球 %、分葉核好中球55%、好酸球 %、単球 %、リンパ球32% 、血小 板23万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL、アルブミン3.8g/dL、総ビリルビ ン0.9mg/dL、AST24U/L、ALT27U/L、LD267U/L 基 準176〜353 、ア ミ ラーゼ60U/L 基準37〜160 、尿素窒素21mg/dL、クレアチニン1.1mg/dL、尿 酸6.6mg/dL、血糖138mg/dL、HbA1c6.9% 基準4.6〜6.2 、Na141mEq/L、 K4.4mEq/L、Cl99mEq/L。CRP2.1mg/dL。動脈血ガス分析 room air :pH 7.41、PaCO 36Torr、PaO 90Torr、HCO −24mEq/L。 2 2 3 最も考えられる疾患はどれか。
正解と解説
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虚血性腸炎
突然の左下腹部痛と下痢に続いて鮮血便が出現し、動脈血ガス分析でアシドーシスを認めず全身状態も比較的保たれていることから虚血性腸炎が最も考えられます。動脈硬化を背景に下行結腸からS状結腸の可逆的な血流低下で生じ、多くは保存的治療で軽快します。上腸間膜動脈閉塞症では激烈な腹痛と代謝性アシドーシス、著明な全身状態の悪化を伴うのが通常です。