医師国家試験 第113回 問164
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69歳の女性。四肢関節痛を主訴に来院した。 年前から手指のこわばり、移動 性の 痛があった。 年前から便秘と下痢を繰り返し、過敏性腸症候群と診断され た。半年前、夫が肺癌で死去した。そのころから、四肢関節痛や腰背部痛が悪化し たため 週間前に自宅近くの診療所を受診し、NSAIDsの処方を受けたが寛解しな かった。体重に変化はない。体温36.2°C。脈拍80/分、整。血圧120/76mmHg。 手指遠位指節間関節や近位指節間関節に骨棘を触れる。手指や手首、膝など多関節 に圧痛を認めるが、腫脹を認めない。両側の項部や僧帽筋上縁中央部、下位頸椎横 突起間、第二肋骨肋軟骨接合部、上腕骨外側上顆付近、臀部上外側、大&骨大転子 後方の触診時、顔をしかめるような 痛反応を認める。尿所見に異常を認めない。 赤沈10mm/ 時間。血液所見:赤血球425万、Hb12.8g/dL、Ht40%、白血球 4,200、血小板19万。血液生化学所見:総蛋白7.2g/dL、AST21U/L、ALT16 U/L、LD188U/L 基 準176〜353 、尿 素 窒 素10mg/dL、ク レ ア チ ニ ン0.4 mg/dL、CK48U/L 基準30〜140 、コルチゾール12.4μg/dL 基準5.2〜12.6 。 免疫血清学所見:CRP0.1mg/dL、リウマトイド因子ÜRFÞ陰性、抗核抗体陰性。 最も考えられるのはどれか。
正解と解説
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線維筋痛症
全身の特徴的な圧痛点に一致した広範な疼痛がありながら、関節腫脹はなく、赤沈やCRP、リウマトイド因子、抗核抗体などの炎症・免疫学的所見がいずれも正常であることから線維筋痛症が最も考えられます。過敏性腸症候群の合併や配偶者との死別といった心理社会的ストレスも本症で高頻度にみられる背景です。リウマチ性多発筋痛症では赤沈とCRPが著明に亢進し、関節リウマチでは関節の腫脹と炎症反応を伴います。