実務
薬剤師国家試験 第102回 問291
291 / 345
62歳男性。1ヶ月ほど前から息切れ、呼吸困難などの心不全症状が出現 し、アルコール性心筋症との診断を受け、以下の処方により加療中である。薬剤師 が現在の症状を確認すると「最近は呼吸が苦しくなることが多く、家の中で座って いれば問題ないが、少し散歩するだけでも息切れがする」との訴えがあった。 既往歴:高血圧 飲酒歴:心不全症状が出現するまで 20年間の大量の飲酒歴があり、禁酒を指導さ れたが、現在も機会飲酒。 検査データ:左室駆出率 23%、下肢浮腫(+)、 Na140mEq/L、K3.6mEq/L、Cl105mEq/L、SCr1.0mg/dL、 血圧 123/72mmHg、心拍数 62bpm(洞調律) (処方) 1) エナラプリルマレイン酸塩錠 10mg 1回1錠(1日1錠) スピロノラクトン錠 25mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 14日分 2) カルベジロール錠 2.5mg 1回1錠(1日2錠) 1日2回 朝夕食後 14日分 3) フロセミド錠 40mg 1回1錠(1日2錠) 1日2回 朝昼食後 14日分 薬剤師は、現在の病態から、患者の薬物療法に関するアセスメントを行い、今後 のプランを考えた。追加を推奨する薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
正解と解説
表示する
正解 5
ジゴキシン
本症例はACE阻害薬・β遮断薬・利尿薬・抗アルドステロン薬による標準治療を行ってもなお症状が残る収縮不全型心不全であり、このような症例にはジギタリス(ジゴキシン)の追加により自覚症状の改善が期待できる。カンデサルタンはすでにACE阻害薬を使用しているため二重のレニン-アンジオテンシン系阻害となり推奨されない。