薬剤師国家試験 第110回 問232
232 / 345
61 歳女性。肺アスペルギローマの既往。急性リンパ性白血病と診断され、 シタラビン大量療法が施行された。療法開始から 15 日目に固形成分を含まない水 様性便となったため、副作用の対応として処方 1 ~ 4 の薬剤で治療開始された。し かし、症状が悪化したことから、 5 日後に糞便検体を採取して検査した結果、 toxin A 及び toxin B が陽性であった。Clostridioides difficile 感染症の院内での拡 大を防止するため、院内のチームで対策を検討することになった。 (処方 1 ) 点滴静注 メロペネム点滴静注用( 1 g/バイアル 1 本) 1 g 生理食塩液 100 mL 1 日 3 回 8 時間ごと 30 分かけて投与 7 日連日投与 (処方 2 ) イトラコナゾール錠 100 mg 1 回 1 錠( 1 日 1 錠) 1 日 1 回 朝食直後 7 日分 (処方 3 ) ロペラミド塩酸塩カプセル 1 mg 1 回 1 カプセル( 1 日 2 カプセル) 1 日 2 回 朝夕食後 7 日分 (処方 4 ) メトクロプラミド錠 5 mg 1 回 1 錠( 1 日 3 錠) 酪酸菌(宮入菌)製剤錠 20 mg 1 回 2 錠( 1 日 6 錠) 1 日 3 回 朝昼夕食前 7 日分 37 この患者に処方された処方 1 ~ 4 の薬剤のうち、Clostridioides difficile 感染症 を誘発し、下痢を悪化させた可能性のある薬剤はどれか。1つ選べ。
正解と解説
表示する
メロペネム点滴静注用
メロペネムのような広域抗菌薬の使用は腸内細菌叢を大きく乱し、Clostridioides difficileの異常増殖と毒素産生を誘発してCDIを発症・悪化させる代表的なリスク因子です。イトラコナゾールは抗真菌薬であり、腸内細菌叢への影響は乏しくCDI誘発とは直接関連しません。