相殺に関する次の①~④の記述のうち、民法上、その内容が適切でないものを1つだけ選び、解答欄にその番号をマークしなさい。
正解と解説
正解 1
Aは、Bに対して悪意による不法行為に基づく損害賠償債権を有するとともに売買契約に基づく代金債務を負っている。この場合において、Aは、当該損害賠償債権と当該代金債務とを相殺することができない。
民法509条が相殺を禁じているのは、悪意による不法行為に基づく損害賠償の「債務」を負う加害者側からの相殺であり、被害者が損害賠償債権を自働債権として自らの債務と相殺することは妨げられない。よって①が誤り。②は同時履行の抗弁権が付着した債権を自働債権とする相殺はできない点、③は差押命令の送達後に取得した債権による相殺は差押債権者に対抗できない(511条1項)点、④は相殺の意思表示が相殺適状時に遡って効力を生ずる(506条2項)点で、いずれも適切である。
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