必修問題
医師国家試験 第116回 問310
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55歳の男性。上腹部痛を主訴に来院した。半年前から腫瘤に気付き、徐々に大 きくなっていることを自覚している。眼瞼結膜に貧血があり、左鎖骨上リンパ節の 腫大を認める。上腹部に径10cmの腫瘤を触知し、圧痛を認める。患者は「おなか になにかがあるのは分かっていたが、癌と診断されるのが怖く今まで受診しなかっ た。飲食店を自営しているが、私がいないと休業となり、収入が無くなり困る。 もっと早く受診すれば、私は死なずにすんだのでしょうか」という。 この患者が感じている苦痛のうち社会的苦痛はどれか。
正解と解説
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正解 c
収入が無くなる事への不安
全人的苦痛のうち、社会的苦痛は仕事や経済的問題、家庭内の役割、社会的立場に関わる苦しみを指します。本例では休業により収入が絶たれることへの不安が該当します。上腹部の痛みは身体的苦痛、死への恐怖や診断への恐怖は精神的苦痛、もっと早く受診すればという後悔は自らの生き方や意味づけに関わるスピリチュアルな苦痛に相当します。