薬剤師国家試験 第103回 問277
277 / 345
69 歳男性。 7 年前から高血圧と糖尿病のため、エナラプリルマレイン酸 塩、メトホルミン塩酸塩及びグリメピリドを服用している。 これまで特に問題なく過ごしていたが、最近、動悸を感じるようになり病院を受 診した。心電図から心房細動と診断され、以下の薬剤が追加処方された。 (処方 1 ) ベラパミル塩酸塩錠 40 mg 1 回 1 錠( 1 日 3 錠) 1 日 3 回 朝昼夕食後 7 日分 (処方 2 ) ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩カプセル 75 mg 1 回 2 カプセル( 1 日 4 カプセル) 1 日 2 回 朝夕食後 7 日分 なお、患者の身体所見及び検査値などは次のとおり。身長 176 cm、体重 72 kg、血 圧148/93mmHg、体温37.0°C、心拍数161回/min(不規則)、呼吸数15回/min、 BUN 21 mg/dL、Scr 1.7 mg/dL、Ccr 42 mL/min、AST 14 U/L、ALT 16 U/L 薬剤師は、処方 2 について減量を考慮すべきと判断した。その理由として適切な のはどれか。2つ選べ。
正解と解説
表示する
ベラパミル塩酸塩との併用により、P–糖タンパク質が阻害され、消化管吸収が増大するため。 / 腎排泄能力の低下により、血中からの消失が遅延するため。
ベラパミルはP-糖タンパク質を阻害し、その基質であるダビガトランの消化管からの吸収を増大させて血中濃度を上昇させる。またダビガトランは主に腎排泄される薬剤であり、本患者はCcr低下(42 mL/min)を認めるため血中からの消失が遅延し過量となりやすく、減量を検討すべきである。メトホルミンやグリメピリドとの相互作用、肝代謝能はダビガトランの消失には直接関与しない。