医師国家試験 第112回 問396
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59歳の男性。激しい前胸部痛と息苦しさのために救急車で搬入された。 現病歴 : 3日前から5分程度のジョギングで前胸部の絞扼感と息苦しさとを自覚 していたが、10分程度の休息で症状は消失していた。本日午前6時30分に胸痛と 息苦しさが出現し、1時間以上持続するため救急車を要請した。 既往歴 : 5年前から高血圧症で降圧薬を服用している。 現 症 : 意識はやや混濁しているが呼びかけには応じる。身長176cm、体重82 kg。体温36.6°C。心拍数114/分、不整。血圧90/46mmHg。呼吸数28/分。SpO 89%(リザーバー付マスク10L/分 酸素投与下 。冷汗を認め、四肢末梢に冷感を 認める。心雑音を認めないが、III音を聴取する。呼吸音は両側の胸部にcrackles を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下Fに浮腫を認めない。 検査所見 : 血液所見:赤血球520万、Hb16.3g/dL、Ht51%、白血球15,800、 血小板19万。血液生化学所見:総蛋白7.0g/dL、AST14U/L、ALT18U/L、 CK420U/L(基準30〜140 、クレアチニン1.8mg/dL。心エコー検査で左室拡張 末期径は51mm、壁運動は基部から全周性に低下しており、左室駆出率は14%で あった。心電図(別冊No. 9 を別に示す。 別 冊 No. 9 治療後にICUに入室し全身管理を行った。入室後2日目の心電図(別冊No. 11 を別に示す。 所見として認めないのはどれか。


正解と解説
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II誘導におけるST上昇
左冠動脈主幹部病変による広範前壁側壁梗塞では、I・aVL誘導や前胸部誘導に異常Q波が出現し、左側胸部誘導のR波は減高し、V2・V3誘導でT波の陰転化(冠性T)がみられます。一方、II誘導などの下壁誘導にST上昇を認めるのは下壁梗塞の所見であり、本症例では認められません。梗塞部位と誘導の対応関係を整理して読むことが大切です。