医師国家試験 第117回 問250
225 / 400
86歳の男性。定期受診で来院した。高血圧症で自宅近くの診療所に通院し、10 年前から現在の降圧薬を内服しているが、最近、残薬が多い。体調は良いが、この 1年間で体重が約5kg減少したことが気になるという。2か月前に体重減少の精 査のために総合病院を紹介され、悪性腫瘍のスクリーニングと内分泌検査が施行さ れたが、異常は指摘されなかった。1年前に妻と死別してから独居で、最近、小食 になったと感じている。以前は、散歩や買い物、友人訪問などでほぼ毎日外出して いたが、最近は外出が減っている。身長165cm、体重51kg。脈拍72/分、整。血 圧142/86mmHg。家庭血圧130台/70台。尿所見:蛋白(−)、糖(−)、ケトン体 (−)、 潜血(−)。 血液所見: 赤血球418万、Hb13.8g/dL、Ht40%、 白血球 6,800、血小板18万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン3.8g/dL、 尿素窒素32mg/dL、クレアチニン1.5mg/dL、eGFR34.7mL/分/1.73m2、尿酸 5.8mg/dL、 総 コ レ ス テ ロ ー ル190mg/dL、 中 性 脂 肪128mg/dL、 Na141mEq/L、K4.5mEq/L、Cl104mEq/L、Ca8.8mg/dL、P4.6mg/dL。採 血結果は最近1年間で大きな変化はない。 この患者への対応で適切なのはどれか。3つ選べ。
正解と解説
表示する
栄養指導 / 認知機能評価 / 介護認定の申請
配偶者との死別後の独居、食欲低下、体重減少、外出の減少という経過は高齢者のフレイルを示し、悪性腫瘍や内分泌疾患は除外されています。低栄養に対する栄養指導、意欲低下や小食の背景にある認知症・うつを評価する認知機能評価、生活支援につなげる介護認定の申請が適切です。自宅安静はかえって廃用を進め、家庭血圧は良好であるため降圧薬の減量が優先されるわけではありません。