一般問題
医師国家試験 第117回 問268
243 / 400
53歳の女性。労作時息切れを主訴に来院した。1か月前に自宅の階段を昇る際 に息切れを自覚し、その後も症状が増悪するため受診した。眼瞼結膜は貧血様で、 眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第2肋間を最強点とするLevine2/6の収縮期 雑音を聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。血液 所見:赤血球260万、Hb7.8g/dL、Ht27%、網赤血球4.2%、白血球5,400(桿 状核好中球5%、分葉核好中球58%、好酸球2%、単球13%、リンパ球22%)、 血小板38万。血液生化学所見:総蛋白7.4g/dL、アルブミン3.8g/dL、総ビリ ルビン5.5mg/dL、 直接ビリルビン0.9mg/dL、AST37U/L、ALT29U/L、 LD740U/L(基準120〜245)、ALP66U/L(基準38〜113)、尿素窒素18mg/dL、 クレアチニン0.7mg/dL、尿酸4.5mg/dL、ハプトグロビン2mg/dL(基準19〜 170)。免疫血清学所見:CRP0.6mg/dL、直接Coombs試験陽性。 この患者に行う初期治療で正しいのはどれか。
正解と解説
表示する
正解 e
副腎皮質ステロイド薬の投与
貧血に網赤血球増加、間接ビリルビン優位の高ビリルビン血症、LD高値、ハプトグロビン著減を認め、溶血性貧血と判断できます。直接Coombs試験陽性であることから温式自己免疫性溶血性貧血と診断され、赤血球に結合した自己抗体の産生を抑える副腎皮質ステロイドが初期治療の第一選択です。摘脾やリツキシマブはステロイド抵抗例・依存例に対する二次治療にあたります。