一般問題
医師国家試験 第111回 問306
306 / 500
78歳の男性。呼吸困難を主訴に夜間救急外来を受診した。呼吸困難のために病 歴は十分に得ることができない。家族の話によると、5年前から自宅近くの診療所 で在宅酸素療法が導入されており、1L/分の酸素を吸入している。来院時は、酸 素ボンベを持参している。意識は清明。体温36.8°C。脈拍96/分、整。血圧 130/80mmHg。呼吸数20/分。体格はやせ型。吸気時に肥大した胸鎖乳突筋が特 に目立ち、口すぼめ呼吸をし、喘鳴が著明である。動脈血ガス分析8鼻カニューラ 1L/分 酸素投与下::pH7.35、PaCO 55Torr、PaO 60Torr、HCO −30mEq/L。 2 2 3 酸素療法による適切な初期対応はどれか。
正解と解説
表示する
正解 d
鼻カニューラ1.5L/分
口すぼめ呼吸と胸鎖乳突筋の肥大、在宅酸素療法歴からCOPDによる慢性II型呼吸不全と考えられ、PaCO2 55Torr、HCO3- 30mEq/Lと慢性の高二酸化炭素血症が示されています。この病態では高濃度酸素投与により低酸素性呼吸刺激が失われるなどしてCO2ナルコーシスを招くため、現行の1L/分からわずかに増やす程度にとどめ、SpO2を88〜92%程度に保ちながら血液ガスで再評価します。