医師国家試験 第120回 問396
20歳台の女性。意識障害のため救急車で搬入された。 現病歴 : 自宅で倒れているのを友人が発見し、呼びかけても反応が乏しいため救 急車を要請した。病院へ向かう途中で全身けいれんを認めたが、病院到着時は治 まっていた。 既往歴 : 不明 生活歴 : 不明 現 症 : 意識レベルはJCSIII-100。体温36.7°C。心拍数102/分、整。血圧 90/50 mmHg。呼吸数28/分。SpO 89%(マスク5L/分 酸素投与下)。 舌根沈下が強く下顎挙上してもSpO は改善しない。バッグバルブマスクによる 換気も不十分である。 身体診察を継続したところ皮膚はやや湿潤。瞳孔径は両側5.0mmで、対光反射 は両側やや緩慢。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認めな い。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で肝・脾を触知しない。腸 雑音に異常を認めない。腱反射は正常である。 検査所見 : 尿所見:蛋白(−)、糖(−)、ケトン体(−)、潜血(−)、沈渣に白血球 を認めない。血液所見:赤血球462万、Hb12.9g/dL、Ht39%、白血球11,300、 血小板20万、PT-INR1.0(基準0.9〜1.1)。血液生化学所見:総蛋白7.1g/dL、 アルブミン3.8g/dL、総ビリルビン0.8mg/dL、直接ビリルビン0.2mg/dL、 AST28U/L、ALT20U/L、LD160U/L(基準124〜222)、CK120U/L(基準41〜 153)、尿素窒素17mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、血糖92mg/dL、Na134 mEq/L、K4.3mEq/L、Cl99mEq/L。心電図は洞調律で、QT時間の延長を認め る。胸部エックス線写真で心陰影の拡大は認めず、肺野に異常を認めない。頭部単 純CTに異常を認めない。 来院した友人によると室内に大量の薬の空シートを認めたという。 中毒物質に関する迅速簡易定性検査に用いられる検体はどれか。