一般問題
医師国家試験 第120回 問376
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62歳の男性。両上肢の感覚障害と筋力低下を主訴に来院した。2年前から時折 両手の先のしびれを自覚していたがそのままにしていた。2週間前から両手の筋力 低下を自覚するようになり徐々に進行し、1週間前からは歩行もふらつくように なった。意識は清明。体温36.6°C。脈拍80/分、整。血圧148/86 mmHg。眼球運 動に異常を認めず、構音障害、嚥下障害を認めない。両上肢にはやや右優位に軽度 の筋力低下を認める。両下肢も右優位に軽度の筋力低下を認めた。腱反射は両上肢 で低下、両下肢で右優位に亢進し、Babinski徴候を右で認めた。両上肢右優位、 遠位優位に感覚障害を認めた。歩行はふらつきを認め、Romberg徴候が陽性であっ たが、指鼻指試験では明らかな異常を認めなかった。軽度の膀胱直腸障害も認め た。 病変の局在はどれか。
正解と解説
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正解 d
頸 髄
両上肢の腱反射低下と下肢の腱反射亢進・Babinski徴候陽性という所見の解離は、頸髄レベルでの前角・神経根障害と、それより下位への錐体路障害が同時に生じていることを示します。後索障害によるRomberg徴候陽性、上肢遠位優位の感覚障害、膀胱直腸障害も頸髄病変で説明でき、頸椎症性脊髄症などが考えられます。指鼻指試験が正常で脳神経症状もないことから小脳や脳幹の病変は否定的です。