医師国家試験 第118回 問123
36歳の男性。胸部異常陰影を指摘され来院した。 現病歴 : 職場の健康診断で胸部異常陰影を指摘され、精査目的で受診した。咳と 血痰の自覚はない。 既往歴 : 特記すべきことはない。 生活歴 : 喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。健康な妻と2歳の息子との3人暮ら し。 家族歴 : 父親が60歳時に肺癌の手術を受けた。 現 症 : 意識は清明。身長176cm、体重68kg。体温36.8°C。脈拍68/分、整。 血圧126/68 mmHg。呼吸数16/分。SpO 97%(room air)。頭頸部、胸腹部および 四肢に異常を認めない。 検査所見 : 血液所見:赤血球468万、Hb14.2g/dL、Ht45%、白血球7,200、 血小板26万。血液生化学所見:AST26U/L、ALT18U/L、LD136U/L(基準 124〜222)、尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.5 mg/dL、CEA36ng/mL(基準 5 以下)、SCC0.8ng/mL(基準1.5以下)。CRP0.02mg/dL。胸部エックス線写 真で左上肺野の結節影、胸部CTで左肺上葉の結節影および縦隔リンパ節の腫大を 認める。 左肺腺癌と診断され、2週間後から根治的化学放射線療法が予定されている。職業 は会社員で癌の診断後は休職している。 研修医と指導医の会話を示す。 研修医 : 「 この患者さんは、治療中に仕事ができず、収入がなくなることを心 配しています。治療費が支払えないのではないかと言っています」 指導医 : 「 社会保障制度があるから、本人に情報提供したらどうかな」 研修医 : 「 1介護保険、2生活保護、3高額療養費制度、4指定難病医療費助 成制度、5ひとり親家庭等医療費助成制度を考えたのですが、いかが でしょうか」 この患者が利用できる社会保障制度の説明を依頼すべき職種で最も適切なのはど れか。