医師国家試験 第118回 問186
78歳の男性。嗄声を主訴に来院した。 現病歴 : 1か月前に嗄声が出現した。2週間前から飲水時に咳嗽が出現するよう になり自宅近くの診療所で鎮咳薬を処方された。咳嗽は改善せず、3日前から喀痰 に血液が混じるようになった。 既往歴 : 3年前に原発性肺癌のために右肺下葉切除術が施行され経過観察となっ ていた。1年前から自己判断で定期的な受診を中断していた。 生活歴 : 65歳までは会社員。妻と 2 人暮らし。喫煙は70歳まで20本/日を50 年間。飲酒はビール350mL/日。 家族歴 : 弟が70歳台で胃癌。 現 症 : 意識は清明。身長162cm、体重54kg。体温36.2°C。脈拍72/分、整。 血圧124/72 mmHg。呼吸数16/分。SpO 98%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜と に異常を認めない。頸静脈の怒張は認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。 腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 検査所見 : 尿所見:蛋白(−)、糖(−)、潜血(−)。血液所見:赤血球380万、Hb 13.8g/dL、Ht35%、白血球7,600、血小板24万。血液生化学所見:総蛋白6.0 g/dL、アルブミン3.0g/dL、総ビリルビン0.7mg/dL、AST25U/L、ALT 19U/L、LD343U/L(基準124〜222)、尿素窒素24mg/dL、クレアチニン0.8 mg/dL。胸部エックス線写真で右第1弓の突出を認める。胸部造影CTで縦隔リ ンパ節腫大を認めた。腹部造影CTと骨シンチグラフィで異常を認めなかった。腫 大した縦隔リンパ節に対して超音波内視鏡下に穿刺生検を施行し、肺腺癌術後のリ ンパ節再発と診断された。 縦隔リンパ節の局所再発に対して化学放射線療法を施行した。その後、薬剤性肺 障害による呼吸不全をきたし、気管挿管による人工呼吸療法となった。薬剤性肺障 害に対して治療を継続したが、呼吸状態の改善がみられない。14日経過後も長期 間の人工呼吸療法が必要な状態である。 この時点での呼吸管理で適切な処置はどれか。