医師国家試験 第110回 問117
その後の経過 : 胸部エックス線写真と喀痰のGram染色標本の検鏡結果から肺炎 球菌による細菌性肺炎と診断し入院となった。入院初日からセフトリアキソンの投 与を開始したところ、入院3日目までに咳嗽は減少し食欲も出てきた。入院3日目 の体温は36.8°C、脈拍80/分、整。血圧116/58mmHg。呼吸数16/分。SpO 96 %(room air 。血液所見:白血球6,300(桿状核好中球14%、分葉核好中球61%、 好酸球3%、好塩基球2%、単球7%、リンパ球13% 、血小板22万。CRP4.4 mg/dL。胸部エックス線写真で所見の改善を認めた。初診時に採取した喀痰およ び血液の培養からは肺炎球菌が検出された。その後も症状は改善傾向が続き、入院 4日目に採取した喀痰の細菌培養検査では肺炎球菌が陰性化していたが、メチシリ ン耐性黄色ブドウ球菌¶MRSA¿が検出された。 32歳の男性。発熱と咳嗽とを主訴に来院した。 現病歴 : 2日前から38°C台の発熱と咳嗽が出現した。市販の解熱鎮痛薬を服用 したが、37.0°C以下に解熱せず、今朝からは呼吸困難も感じるようになったため 受診した。腹痛と下痢はない。 既往歴 : 27歳時に右胸部の帯状疱疹。29歳時に右側肺炎。30歳時に左側肺炎。 生活歴 : 食品加工の工場で働いている。妻と4歳の子供がいる。喫煙は20本/日 を10年間。飲酒は機会飲酒。 現 症 : 意識は清明。身長165cm、体重58kg。体温38.3°C。脈拍88/分、整。 血圧86/42mmHg。呼吸数28/分。SpO 95%(room air 。眼瞼結膜と眼球結膜と に異常を認めない。心音に異常を認めない。右側の胸部でcoarse cracklesを聴取 する。腹部は平坦で、腸蠕動音に異常を認めず、肝・脾を触知しない。 検査所見 : 血液所見:赤血球398万、Hb11.3g/dL、Ht37%、白血球3,400(桿 状核好中球22%、分葉核好中球58%、好酸球3%、好塩基球2%、単球8%、リ ンパ球7% 、血小板15万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL、アルブミン3.8 g/dL、尿素窒素18mg/dL、クレアチニン0.8mg/dL、尿酸5.8mg/dL、Na137 mEq/L、K3.9mEq/L、Cl100mEq/L。CRP8.8mg/dL。胸部エックス線写真 (別冊No. 11 を別に示す。 別 冊 No. 11 この患者に対する適切な治療はどれか。
