医師国家試験 第109回 問120
78歳の女性。右利き。会話が困難になったため搬入された。 現病歴 : 今朝、食事中に会話のつじつまが合わないことに家族が気付き、改善が みられないため救急車を要請した。昨夜の就寝までは異常はなかったという。 既往歴 : 50歳時の健康診断で耐糖能異常を指摘されたがそのままにしていた。 生活歴 : 息子夫婦と3人暮らし。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。 家族歴 : 両親ともに高血圧。父親が脳出血で死亡。 現 症 : 意識は清明。身長148cm、体重43kg。体温36.1°C。脈拍104/分、不 整。血圧152/74mmHg。呼吸数16/分。過剰心音と心雑音とを認めない。呼吸音 に異常を認めない。発語は流暢であるが、錯語がみられ、言語理解が悪く、物品呼 称も障害されている。復唱は可能である。読字は困難で、書字は可能であるが文意 がとれない。構音障害を含め脳神経に異常を認めない。四肢の運動系と感覚系に異 常を認めない。腱反射は正常で、Babinski徴候は陰性。 検査所見 : 尿所見に異常を認めない。血液所見:赤血球412万、Hb12.1g/dL、 Ht40%、白血球6,300、血小板20万、PT-INR〈prothrombin time-international normalized ratio〉1.09(基準0.9〜1.1)、APTT24.3秒(基準対照32.2)、血漿 フィブリノゲン306mg/dL(基準200〜400)、Dダイマー2.2ng/mL(基準1.0以下)。 血液生化学所見:総蛋白6.1g/dL、アルブミン3.5g/dL、AST26IU/L、ALT18 IU/L、LD232IU/L(基準176〜353)、血糖138mg/dL、HbA1c6.6%(基準4.6〜 6.2)、トリグリセリド154mg/dL、HDLコレステロール38mg/dL、LDLコレス テロール143mg/dL。12誘導心電図で心房細動を認める。胸部エックス線写真で 心胸郭比52%。心エコー検査で左室壁運動は良好で、弁膜症を認めない。頸動脈 エコー検査で左右とも有意な狭窄を認めない。頭部MRIの拡散強調像(別冊No.9 A、B)を別に示す。同時に行った頭部MRAに異常を認めない。 別 冊 No. 9 A、B 病変部位はどれか。
