医師国家試験 第112回 問109
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35歳の男性。黄疸を主訴に来院した。1週間前から全身(怠感を自覚していた が、2日前に家族から眼の黄染を指摘されたため受診した。1か月前にシカ肉を焼 いて食べたが一部生焼けであったという。意識は清明。身長174cm、体重70kg。 体温36.5°C。脈拍76/分、整。血圧128/76mmHg。呼吸数18/分。眼瞼結膜に貧 血を認めない。眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部 は平坦、軟で、圧痛を認めない。肝を右季肋部に2cm触知する。脾を触知しな い。血液所見:赤血球451万、Hb13.8g/dL、Ht44%、白血球4,600、血小板21 万、PT-INR1.0;基準0.9〜1.1=。血液生化学所見:総蛋白7.8g/dL、アルブミン 4.3g/dL、総ビリルビン4.5mg/dL、直接ビリルビン2.2mg/dL、AST406U/L、 ALT498U/L、LD426U/L ;基 準176〜353=、ALP486U/L ;基 準115〜359=、 γ-GTP134U/L;基準8〜50=。免疫血清学所見:CRP1.0mg/dL、HBs抗原陰性、 HCV抗体陰性。腹部超音波検査で肝は腫大し胆囊は萎縮しているが、胆管の拡張 はみられない。 対応として正しいのはどれか。
正解と解説
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安静を指示する。
1か月前にシカ肉を加熱不十分なまま摂取した後に発症した急性肝炎で、E型肝炎ウイルスの経口感染が疑われます。E型肝炎はイノシシやシカ、ブタなどの生食・加熱不足による感染が知られ、通常は急性肝炎の経過をとって自然軽快します。PT-INRは正常で肝性脳症もなく劇症化の徴候がないため、安静と経過観察が基本の対応となります。抗ウイルス療法や血漿交換、胆道ドレナージの適応はありません。