医師国家試験 第110回 問255
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41歳の女性。尿路感染症の治療のため入院中である。5日前に38.3°Cの発熱で 外来を受診した。左の肋骨脊柱角に叩打痛があり、尿検査で白血球が増加しGram 陰性桿菌を認めた。即日入院となり、セフェム系抗菌薬の静脈内投与を開始した。 入院3日目に一旦解熱したが、入院4日目から再び38.5°Cの発熱が出現した。こ のときは肋骨脊柱角に叩打痛を認めなかった。尿沈渣に白血球を認めず、血液検査 にも異常を認めなかった。入院5日目に38.2°C、入院6日目の本日も38.6°Cの発 熱を認めている。体温は一旦37°C前後に下がるが抗菌薬投与後に38°C以上に上昇 することを繰り返している。比較的元気な様子で食欲も良好である。意識は清明。 体 温38.5°C。脈 拍72/分、整。血 圧122/76mmHg。呼 吸 数16/分。SpO 98% (room air)。皮疹を認めない。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。咽頭に発 赤や滲出液を認めない。項部硬直を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。 腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。左右の肋骨脊柱角に叩打痛を認めない。血液 所見:赤血球460万、Hb13.8g/dL、Ht39%、白血球8,600(桿状核好中球21%、 分葉核好中球45%、好酸球12%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球16%)、血 小板20万。血液培養は陰性。胸部エックス線写真で異常を認めない。腹部超音波 検査で肝膿瘍などの異常を認めない。 現時点の対応として最も適切なのはどれか。
正解と解説
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抗菌薬を中止する。
抗菌薬で一旦解熱した後に発熱が再燃し、感染巣を示す所見や炎症反応の悪化がなく、全身状態が良好で好酸球増多を伴う経過は薬剤熱に特徴的です。診断的にも治療的にも被疑薬である抗菌薬を中止することが最も適切な対応で、通常は中止後2〜3日以内に解熱します。安易な抗菌薬の変更や追加は原因の特定を遅らせます。