一般問題
医師国家試験 第110回 問361
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68歳の男性。右手が使いづらいことを主訴に来院した。2年前から箸が使いづ らいこと、ボタンをかけにくいことを自覚するようになり、最近は箸で食事ができ なくなったため受診した。意識は清明。血圧138/76mmHg。言語はやや流暢さを 欠く。右上肢で軽度の筋強剛を認め、筋力は正常で筋萎縮はない。腱反射は右上肢 で軽度亢進しており、病的反射はない。歩行はやや不安定である。手指の写真(別 冊No. 6A、B)を別に示す。Aに示す形をまねるように指示すると、患者は左手 ではまねることができるが右手ではBに示すようになる。 右手が使いづらい主な要因はどれか。

正解と解説
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正解 c
失 行
筋力は保たれ麻痺も筋萎縮もないにもかかわらず、示された手指の形をまねられず箸やボタンといった巧緻動作ができないのは、運動の企図を動作へ変換する過程の障害すなわち失行(肢節運動失行)です。左手では模倣できることから視覚認知や理解の問題ではなく、大脳皮質基底核変性症などが背景に想定されます。軽度の筋強剛だけでは説明できません。