医師国家試験 第110回 問377
その後の経過 : 適切な治療を行い呼吸困難は改善した。腹部造影CTの結果、単 発の肝腫瘤を認め転移性肝癌と診断した。肝切除術を行うこととなり、手術の前日 に右内頸静脈から中心静脈カテーテルを留置する方針となった。留置処置の当日、 局所麻酔後、穿刺を行ったところ鮮紅色の血液の逆流を認めた。穿刺針を抜去した ところ同部位が腫脹し始めた。意識は清明。脈拍72/分、整。SpO 96%(room air)。呼吸に異常を認めない。 63歳の男性。上行結腸癌の経過観察と腹部造影CT検査のため来院した。 現病歴 : 1年前に上行結腸癌に対して右半結腸切除術を受けている。術後の経過 観察のため来院し、外来診察、採血検査および腹部造影CT検査を受けた。 既往歴 : 高血圧症に対し内服治療中。薬物アレルギーはない。 生活歴 : 酒店経営。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。 家族歴 : 父親は心筋梗塞で死亡。母親は膵癌で死亡。 検査所見 : 血液所見:赤血球309万、Hb10.4g/dL、Ht32%、白血球4,200、 血小板16万。血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL、アルブミン3.8g/dL、AST34 IU/L、ALT40IU/L、尿素窒素21mg/dL、クレアチニン0.9mg/dL、Na139 mEq/L、K4.4mEq/L、Cl107mEq/L。 その後の経過 : 腹部造影CT検査の直後から、全身の瘙痒感と呼吸困難が生じ、 声がかすれてきた。 症状出現時の現症 : 意識は清明。体温36.3°C。脈拍88/分、整。血圧80/68 mmHg。呼吸数24/分。SpO 92%(room air)。四肢の伸側に膨疹を認める。眼瞼 結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音に異常を認め ない。胸部全体にwheezesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。 下£に浮腫を認めない。 直ちに行うべき処置はどれか。