一般問題
医師国家試験 第120回 問166
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68歳の女性。呼吸困難を主訴に救急車で搬入された。自宅トイレに行った際に 呼吸困難を訴え倒れたため家族が救急車を要請した。1か月前に乳癌と診断され、 手術を予定していた。意識レベルはJCSI-3。身長158cm、体重72kg。体温 36.3°C。心拍数118/分、整。血圧78/46 mmHg。呼吸数36/分。SpO 90%(リザー バー付マスク10L/分 酸素投与下)。心音はII音の亢進を認めるが、呼吸音に異 常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。心エコー検査で左心の圧 排像を認めたため、体幹部と下肢の造影CTを撮影したところ肺動脈の広範囲およ び下肢深部静脈に血栓を認めた。ヘパリン5000単位の静脈投与を行った。その後 ストレッチャーから病室のベッドに移動させた際に、意識レベルが低下し頸動脈を 触知しなくなった。直ちに心肺蘇生を開始したが心拍が再開しない。 次に考慮すべき治療はどれか。
正解と解説
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正解 e
ECMO〈Extracorporeal membrane oxygenation〉装着
広範囲の肺動脈血栓と深部静脈血栓が確認され、閉塞性ショックから心停止に至った重症肺血栓塞栓症です。通常の心肺蘇生とヘパリン投与でも心拍が再開しない場合は、ECMO(体外式膜型人工肺)を装着して循環と酸素化を維持し、その間に血栓溶解療法やカテーテル治療、外科的血栓摘除を行う方針が考慮されます。心停止状態でペーシングやICD、ワルファリンは無効であり、下大静脈フィルターは再発予防にとどまり現在の循環破綻を解決しません。