一般問題
医師国家試験 第120回 問176
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70歳の男性。1週間前からの咳と労作時の息切れを主訴に来院した。3か月前 に肺小細胞癌(病期IIIA)と診断された。診断時、自覚症状はなく、すぐに化学放射 線療法が開始され、放射線治療は予定通り終了した。外来で化学療法の継続が予定 されている。既往歴に特記すべきことはない。喫煙歴は30本/日を50年間。飲酒 は機会飲酒。石綿などの粉塵吸入歴はない。意識は清明。身長170cm、体重 62kg。体温36.5°C。呼吸数16/分。SpO 90%(room air)。右胸部にfine crackles を聴取する。血液所見:赤血球468万、Hb13.9g/dL、Ht42%、白血球7,800(分 葉核好中球52%、好酸球2%、単球6%、リンパ球40%)、血小板21万。血液生 化学所見:LD280U/L(基準124〜222)、BNP10pg/mL(基準18.4以下)。免疫血 清学所見:CRP1.0mg/dL、β-D-グルカン2.2pg/mL(基準10以下)。胸部CT上 の線量分布図(別冊No. 1A)と受診時の胸部単純CT(別冊No. 1B)とを別に示す。 最も考えられる診断はどれか。


正解と解説
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正解 c
放射線肺炎
胸部への放射線治療終了後、数週から数か月の経過で咳嗽と労作時呼吸困難、低酸素血症が出現し、聴診でfine cracklesを認めることから放射線肺炎が考えられます。線量分布図と一致する範囲、すなわち解剖学的な肺葉区域に一致しない照射野に沿ったすりガラス影・浸潤影を認める点が診断の決め手となります。β-D-グルカンが正常でニューモシスチス肺炎は否定的で、好酸球増多もなく、BNP正常で肺水腫も考えにくい状況です。