司法書士試験 (多肢択一式) 2020年度 午後 第10問
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弁済供託に関する次のアからオまでの記述のうち,判例の趣旨に照らし正しいものの 組合せは,後記1から5までのうち,どれか。 ア 持参債務の債務者が弁済期に弁済をしようとして,債権者の住居に在宅の有無を電 話で問い合わせた場合において,家人から債権者が一時不在であるため受領できない との回答があっただけでは,債務者は,受領不能を原因とする供託をすることはでき ない。 イ 受領拒絶を原因とする弁済供託をする場合には,供託者は,供託官に対し,被供託 者に供託通知書を発送することを請求しなければならない。 ウ 建物の賃料の増額請求を受けた賃借人は,その増額について賃貸人との協議が調わ ない場合において,従来の賃料と同じ額を相当と認める額として賃貸人に弁済の提供 をし,賃貸人からその受領を拒まれたときは,受領拒絶を原因として供託をすること ができる。 エ 建物の賃貸人が死亡した場合において,賃借人が持参債務である賃料につき債権者 不確知を原因として弁済供託をしようとするときは,当該建物の所在地の最寄りの供 託所に供託をすることができる。 オ 賃料の支払日が「毎月末日」とされている建物の賃貸借契約において,賃借人が毎月 末日に当月分の賃料につき弁済の提供をした場合において,賃貸人が3か月にわたり その受領を拒んでいるときは,賃借人は,その3か月分の賃料について,供託日まで の遅延損害金を付すことなく供託をすることができる。
正解と解説
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ウオ
正しいのはウとオ。ウは、賃料の増額請求を受けた賃借人は増額を正当とする裁判が確定するまでは自ら相当と認める額を支払えば足り、従来と同額を提供して受領を拒まれたときは受領拒絶を原因として供託することができる。オは、あらかじめ適法な弁済の提供をして受領を拒まれている以上、賃借人は履行遅滞に陥っていないから、数か月分をまとめて供託する場合でも供託日までの遅延損害金を付する必要はない。イは受領拒絶を原因とする弁済供託において供託通知書の発送請求は義務ではなく、エは弁済供託の管轄は債務履行地の供託所であり持参債務である賃料については債権者の住所地を基準とするので最寄りの供託所にできるわけではなく、いずれも誤り。