医師国家試験 第109回 問279
58歳の男性。前胸部圧迫感を主訴に来院した。 現病歴 : 午前11時ころ、庭仕事中に頸部に放散する前胸部圧迫感を初めて自覚 した。2分以上続き冷汗も出現するため、看護師をしている妻に助けを求めた。居 間にいた妻が駆けつけたときに橈骨動脈の拍動は微弱であり、冷汗を伴う前胸部圧 迫感も続くため救急車を要請した。午前11時15分に救急車が現場に到着した際、 胸部症状はかなり改善していた。直ちに搬送が開始され、午前11時30分に病院に 到着したときには症状は完全に消失していた。 既往歴 : 36歳時に十二指腸潰瘍。 家族歴 : 父親が胃癌のため76歳で死亡。 生活歴 : 喫煙は20本/日を38年間。 現 症 : 意識は清明。身長168cm、体重72kg。体温36.2°C。脈拍76/分、整。 血圧122/78mmHg。呼吸数16/分。SpO 100%(マスク4L/分 酸素投与下)。心 音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経学 的所見に異常を認めない。 検査所見 : 採血時間:午前11時32分 血液所見:赤血球455万、Hb12.8g/dL、 Ht38%、白血球7,800、血小板21万、Dダイマー0.8ng/mL(基準1.0以下)。血 液生化学所見:総蛋白7.2g/dL、アルブミン3.8g/dL、心筋トロポニンT陰性、 総ビリルビン0.9mg/dL、AST32IU/L、ALT28IU/L、LD222IU/L(基準176〜 353)、ALP352IU/L(基準115〜359)、c-GTP42IU/L(基準8〜50)、アミラーゼ 88IU/L(基準37〜160)、CK42IU/L(基準30〜140)、尿素窒素12mg/dL、クレアチ ニン0.6mg/dL、血糖98mg/dL、HbA1c6.2%(基準4.6〜6.2)、Na138mEq/L、 K4.4mEq/L、Cl101mEq/L。胸部エックス線写真で心胸郭比48%、肺野に異常 を認めない。心電図(別冊No.13)を別に示す。続いて行った心エコー検査で左室の 前側壁から心尖部にかけて収縮の低下を認めた。 別 冊 No. 13 妻が初めに駆けつけたときの収縮期血圧として予想されるのはどれか。
