医師国家試験 第110回 問184
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34歳の女性。労作時の息切れと易疲労感とを主訴に来院した。1か月前から、 階段昇降時に息切れと疲労感とを自覚するようになった。その後、症状が続くため 心配になって受診した。意識は清明。体温36.1°C。脈拍64/分、整。血圧110/76 mmHg。呼吸数16/分。SpO 97%(room air)。左の鎖骨上窩に径1cmのリンパ節 を3個触知する。胸部の聴診でIII音を聴取するが、呼吸音に異常を認めない。眼所 見と神経学的所見とに異常を認めない。血液所見:赤血球512万、Hb14.6g/dL、 白血球3,900、血小板28万。血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL、アルブミン3.8 g/dL、AST27IU/L、ALT42IU/L、LD151IU/L (基 準176〜353)、CK37IU/L (基準30〜140)、クレアチニン0.9mg/dL、Ca9.8mg/dL、P4.5mg/dL。免疫 血清学所見:CRP0.1mg/dL、抗核抗体陰性、ACE41.2U/L(基準8.3〜21.4)、 可溶性IL-2受容体726U/mL(基準550以下)。胸部エックス線写真で両側の肺門 リンパ節の腫脹を認める。心電図は洞調律で心拍数68/分、不完全右脚ブロックを 認める。心エコーで左室拡張末期径64mm、左室駆出率34%、左室壁厚は中隔、 後壁とも9mmで心室中隔基部の菲薄化を認める。左の鎖骨上リンパ節の生検組織 のH-E染色標本(別冊No. 9A、B)を別に示す。 この患者で、心不全の治療とともに行うべきなのはどれか。

正解と解説
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副腎皮質ステロイド投与
両側肺門リンパ節腫脹、ACE高値、可溶性IL-2受容体高値に加え、リンパ節生検で非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が確認されればサルコイドーシスと診断されます。心室中隔基部の菲薄化と左室駆出率低下、不完全右脚ブロックは心サルコイドーシスに特徴的な所見です。心病変を伴う場合は心不全治療に加えて副腎皮質ステロイドの全身投与を行います。